サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)と有料老人ホームの違い

2019.05.02

事業主向けコラム

「サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)」と「有料老人ホーム」の違いについて

(1)サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)とは?

サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)とは、「高齢者住まい法」の改正により創設された介護・医療と連携し、高齢者の安心を支えるサービスを提供するバリアフリー構造の「住宅」(※施設ではありません)です。この制度は、高齢者が安心して生活できる住まいづくりを推進するために制定されました。住宅としての居室の広さや設備、バリアフリーといったハード面の条件を備えるとともに、ケアの専門家による安否確認や生活相談サービスを提供することなどにより、高齢者が安心して暮らすことができる環境を整えます。

 

(2)有料老人ホームとは?

有料老人ホームとは、主に民間企業が運営し、食事や洗濯・掃除などの家事、健康相談・健康管理や介護などのサービスを提供し、高齢者が日々の生活を快適に過ごすことに配慮された施設(※住宅ではありません)のことを言います。「介護付き(特定施設入居者生活介護指定)有料老人ホーム」「住宅型有料老人ホーム」「健康型有料老人ホーム」の3種類に分類されることが多いです。同じ「老人福祉法」を根拠にしていますが、地方公共団体や社会福祉法人が設置主体となる「特別養護老人ホーム」「養護老人ホーム」「軽費老人ホーム」とは異なります。

 

(3)「サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)」と「有料老人ホーム(住宅型・健康型)」の違いについて

それでは、根拠法以外に、具体的な違いを説明していきます。他サイトにおいてわかりやすい比較表が公開されていますので、それらもご確認頂ければと思いますが、あまり他サイトでは書かれていないことを中心に説明していきます。まず、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)については、法令で義務付けられているのは「状況把握(安否確認)」「生活相談サービス」の2つのみです。つまり、食事提供や入浴介助等の介護についてはあくまで任意のサービスとなっています。最も、昨今では入居者募集促進のため、サービスの品質が上がってきており、食事提供や入浴介助を行うサ高住は珍しくありません。なお、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)が食事の提供等を行う場合、老人福祉法に定める有料老人ホームにも該当することとなります。そのため、『サ高住であり、有料老人ホーム(住宅型・健康型)でもある』という物件も多数存在するのが現状です。では、「サ高住」が「有料老人ホーム」にも該当するのか否かについては、次の2点で明確に結果が異なってきますので、とても重要です。

 

①建設費用に対する公的「補助金」の有無

→サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)については、2019年現在、国土交通省より補助金制度が用意されています。一方、「有料老人ホーム」についてはこのような国の補助金制度はありません。また住宅金融支援機構の特別融資制度についても、サービス付き高齢者向け住宅は対象ですが、有料老人ホームは対象外となっています。国として「サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)」の普及に力を入れていることがわかりますね。

 

②市街化調整区域での開発許可の可能性(都市計画法・都道府県ごとの開発審査会基準)

→各都道府県(地域によっては市区町村)が定める「開発審査会基準」によって、「有料老人ホーム」については概ね基準が定められています。そのため、要件を満たすことで市街化調整区域であっても、建築することが可能となります(特定施設入居者生活介護指定を受けた介護付き有料老人ホームについては総量規制が設けられている場合があるため注意)。一方、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)については、単純にサ高住というだけでは開発許可が下りない(基準に定められていない)場合があります。将来的に「介護難民」が多数発生してしまうことが危惧されており、少しずつ緩和されていく方向ではありますが、「有料老人ホーム」としての要件を満たさないサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)を市街化調整区域にて建設を予定している場合は要注意です。

 

本記事は以上です。違いを列挙すればいくつもありますが、「有料老人ホーム(住宅型・健康型)にも合致するサービス付き高齢者向け住宅」という運営形態であれば、基本的には市街化調整区域であっても、補助金を活用して建築が出来る可能性が高いため、推奨しています。ご不明な点はお気軽にお問合せフォームからお問合せ下さい。

 

(文責:行政書士 野村 篤司)

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